大学院生の時間割

大学院生生活

大学院生と聞くと「研究室に閉じこもって研究をしている」みたいなイメージかもしれませんがそうでもない、という話です。

あくまでも岡山大学大学院教育学研究科修士課程1年1学期の事例ですが、ご紹介したいと思います。

岡山大学大学院の時間割の特色

まず、岡山大学は4学期制です。私が学部生の時通っていた東京学芸大学は2学期制だったので6月の真ん中にテストやレポートがあってびっくり。

そして2時間で1限です。授業形式によっては集中力を保つのが難しかったりします。

また、コロナの影響を岡山大学も当然受けたのですが、4月下旬には遠隔授業をスタートさせてもらえました。zoomやTeamsによる授業、レポート提出による授業、YouTubeによる授業、など様々です。また、6月中旬からはたま~~に、大学での対面授業もあります。

それでは、時間割を紹介していきます。

ここに書いてある授業名は正式名称ではありません!

授業内容紹介①必修・ほぼ必修の授業

「教育科学プロジェクト研究」「教育科学の理念と今日的課題」

岡山大学大学院教育学研究科の修士1年はPBLという活動(ざっくり言うと地域に出て課題を解決する)に2学期以降とりくむことになっていて、その準備のための授業です。

いろんな学科や国籍の人と一緒にひとつのプロジェクトを行うんだ、様々な領域の人が力を合わせればこれまでにない価値を創造することができるんだ、みたいな理念のもと授業が実施されています。

具体的には、「チクセントミハイ氏の創造性のシステムズモデル」とか「問題・課題構造図」などを使って、教育の課題を解決するために必要な思考法をチームで訓練したりします。

教育と地域・起業

学校の外の視点から教育について考える授業です。

授業のスタートは「正統的周辺参加」の言葉の意味を学ぶところから。

そのあとは放課後活動や学童保育の役割などについて学びます。

国際比較教育

国内外の教育の課題についてチームで考え解決策を発表する授業です。岡山大学はめちゃめちゃ留学生がいるので(社会科教育学研究室に限って言えば、10人中8人が留学生)、留学生の視点を多く取り入れて(他の授業でも留学生がマジョリティなので留学生の視点は多く入っていますが)教育の課題を考えます。

私の班では「オンライン学習でできることはやって、学校の役割を変えよう」的な構想を発表しました。

授業内容紹介②選択授業

教育哲学

平田仁胤先生っていう先生の授業なんですけど、学部の時にこの先生の論文を読んでめっちゃ感銘を受けたことがあったんですね。岡山大学に来るまでこの先生が岡山大学所属だと知らなかったのでとてもうれしかったです。

授業も哲学と言っても例えばエミールとかそういうのをやるんじゃなくて、現代起こっている教育の問題について哲学的に考える(例えば「学校は洗脳機関か?」など)楽しい授業です。

ゼミ

ゼミは毎回ローテーションで回ってくる担当の人が自分の研究の報告をする形式です。しかしローテーションと言っても、私が所属しているゼミは学部3年~大学院生まで入れて全部で40人の大所帯なのでなかなかまわってきません。

有志でやっている自主ゼミも含めて、議論は楽しいです。

公民科教育・歴史教育

公民科教育についての授業では渡部竜也先生の『主権者教育論』を、歴史教育についての授業では『歴史的思考』を読んでいて、内容は渡部ゼミのようです笑

しかし留学生が多いことから、じっくり議論しながら進んでいくので、これまでわかっていなかったことがわかるようになって個人的にとても楽しいです。

社会教育

生涯学習と生涯教育と社会教育と学校教育の関係について書くレポートが出ました。

授業紹介③学部生の授業を科目等履修

人文地理学

地理学の理論をほとんど理解しないまま卒業した東京学芸大学。

ここで学びなおせて本当にうれしいです。授業の形態は、毎週送られてくる本のコピーを要約して提出するというものですが、自分の中で系統的に理解することができています。

日本史

1980年代に書かれた歴史学の文献と、2010年代に書かれた同じテーマの歴史学の文献を要約し、読み比べ考察する授業です。

毎週担当の4人チームがふたつの文献を読み比べまとめたレジュメを提出し、担当以外の人はそのレジュメに対して質問を送る、というのを毎週ローテーションでまわします。

まず文献を理解するのが難しい、レジュメを理解するのが難しいので、それにさらに質問を考えて送る、というのは私にとってハードななのですが、それも含めて「歴史学をしている」という気分を味わえる授業です。

政治学

うまく説明できないのですが神様のような授業です。

YouTubeでの授業なのですが、まずテーマについてのイメージをワークシートに書いて、知識を学んで、論争的な問題について意見を書いて、知識を学んで、最後コメントを書く、という流れが毎回楽しい。

しかもちゃんとよくわかっていなかった政治制度の仕組みがごろごろ出てきて「うわっ、私そういえばこれわかってなかったわ・・・」の連続です。

おわり

こんな感じで大学院の授業は普通に学部1年生くらいあります。

全体的に「楽しい!」という感じですが、研究をしにきているので「楽しい!」ばかり言っていてもだめですよね。

大学院の授業以外にも実はいろいろやっています。そのことについては別の機会に書こうと思いますのでお楽しみに。

≪参考記事≫

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コメント

  1. saki より:

    楽しそう!忙しそう!ですね。4学期制だと、常に進捗管理が大事になってきそうですね。
    頑張って下さい。

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